仙台コラム

移り行く街

 仙台は転勤族の都市である。
 これは根拠を数字などで、示してみたかったが、とりあえず、
 僕もまたその族の仲間うちの一人なので、族らしく強引に進めることにする。
 そういえば、2年前は暴走族が多かったなぁと、ちょっと余談を挟んでもみる。

 転勤者が多いということは、
 季節が移り変わるたびに、
 杜の都が色鮮やかな緑を発し、
 その葉が落ち、また新たな芽を出す度に、
 人々もまた移り変わっていくということ。

 
 まさに杜の都、仙台である。
 
 
 だが、そんな移り行く仙台のそれは、
 やっかいな一面も隠しきれない。
 それは、

 新しい文化が根付かないこと

 である。
 これは少し大げさかもしれないが、ちょっと聞いて欲しい。
 移り行く人が多いとは、人が根付かないということ。
 これは、深刻だ。

 それを肌で感じている身近な人々、その例を挙げてみる。

         ラーメン国技場関係者

 である。
 ある平日の晩、僕はそこへふらっと立ち寄る。

 開場当時は行列の出来るそれが、
 客より店員の方が多いそれ、
 に成り変ってしまっているのである。
 それぐらいの客の少なさなのだ。

 しかし、原因は一概には言えないのは確かだ。
 そもそも根本的な要因、ラーメンの質の問題かもしれない。
 または、立地条件や風水上の問題が影響しているかもしれない。
 はたまた、単に時期的な問題なのかもしれない。

 だが、味も悪くない、立地も飲み屋街、そして季節も問わない。

 やはり原因は、
 リピーター足りうる人々がいない。
 移り行くそれゆえに。

 
 なんてこったである。

 これは楽天の観客動員にも影響しうる懸念事項である。
 また、クラックスたる新ファッションビルもそう。
 新しい施設は仙台では受け入れづらいのだ。

 はっ!?

 僕は何か勘違いしていたのだろうか?
 転勤族が多いといっても、昔からの住民、
 そう偉大なる仙台人がいるではないか?
 

 なるほど。

 仙台人もまた転勤族だった。

 その心が。

 移り気。
  
 
 心の転勤者。

 最近、街を歩くたびに目にすることが多くなった空きビル。
 そこに”テナント募集”の文字が、力一杯に飾られる。
 それを見るたびにあのさびしいラーメン国技場のそれが脳裏を霞める。
 
 
 だから、先人の仙台人も族上がりの仙台人も、
 街で”テナント募集”の文字を目にしたら、
 そのときは、移り行く中でふと立ち止まり、
 新たな文化の創造に目を向けて欲しい。

 さぁ、ラーメンが待っている。
 あの場所で。

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わさび

わさび

仕事の都合で仙台を離れること6年、今はメンバーの中でひとり関東に在住しています。いつかまた仙台で家族で暮らせることを夢見るアラフォーです。東京から仙台情報を発信していきます
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